If you want to do business in Japan…

一ヶ月ほど前、取引先のソフトウェアの会社(本社: 米国)を買収した会社(本社: 米国)の新しい担当者と初めて会う機会があった。

ITのベンチャー企業はある程度成功し、そして、それ以上の急激な成功が見込めなくなると、規模の大きい会社に買収される。なので、買収した会社との面談というのは何回も経験した。

小規模な会社同士、今まで肩寄せ合って仲良く協力して来たのが、規模の大きな会社の何となく上から目線で物を言う態度に、腹は立たないけど、何となく解せないものを感じながら・・・、そして、大抵、その後、ビジネスは停滞する。そんな経験の結果、どうしたって、買収した会社に対しては、防御的(defensive)な態度を取ってしまう。

で、今回、A社を買収したB社との初めてのミーティング。正直、A社の製品は弊社の主力製品ではない。だから、継続してB社から直接仕入れるルートが確保できれば良かった。もちろん、下心的には、B社の他の製品で魅力あるものがあれば、取り扱いたいという気持ちもあった。

当初、午前10時に五反田の弊社を訪問してくれる予定だった。それが、前日の夜8時過ぎにメールあり、同行予定の技術者が体調不良のため、汐留のホテルまで来てくれないか、と打診あり。次に予定していた11時半からの打合せがキャンセルになったこともあり、汐留訪問をOKした。

汐留にあるホテルに着き、ロビーで待っているとメールし、ロビーで初めての挨拶。私のやり取りしていた相手は香港にいる営業担当者(北アジアを担当)で、技術者はシンガポールに住んでいるインド人だった。(場所を変更させた割には、元気だ・・・。)

そこまでは良かった。普通、ビジネスでホテルで会うときは、ホテルのラウンジでお茶をしながら、話をする。ラウンジは高いけど、会議室を借りたと思えば、いい。静かだし、お茶(コーヒー)も美味しい。なのに、ラウンジには誘われず、「このへんに座って話せるところがあるか?」と聞かれた。何となく、こちらの感覚とのずれに違和感を覚えながらも、些細なことだと気にしないようにして、相手に好印象を与えるべく愛想よく世間話をしながら、スターバックスに入った。

B社の製品ラインアップを紹介して欲しいといったら、技術者に 「君の会社のビジネスゴールは何だ。君の会社のビジネスモデルに合わせた製品を紹介するよ」 と返答された。それに対して、「とりあえずはすべての製品について教えて欲しい」 とお願いしても、会話はかみ合わず平行線のまま・・・。

技術者の話を聞いているうちに、日本でビジネスしたことないんだなぁ、と。機能が良くても、売れない製品もあるし、逆に、機能は大したことなくても、売れる製品もある。その背景にはいろんな日本的な理由や世界共通の理由があるのだが・・・。少なくとも海外のように、情報システムの管理者がビシッと運用管理するわけではないから、本当に些細な理由で導入されたりされなかったり。

25歳でこの業界で仕事をし始めたとき、「これは日本では売れないね」とか「日本語化はいつ?」とか、そんなコメントを聞く度に嫌気がさしていたけど、そんなニュアンスで言ってしまった。

「日本でビジネスしたことないね?」

本当にそう思ったんだもん。で、これまた、十数年前に自分が聞き飽きた、

「日本のマーケットは特殊だからさ・・・」

なんてコメントしてしまった。(私も大人になったもんだ。)

そしたら、その技術者が逆上し!!!!

“There’s no unique market in the world.”

ユニークなマーケットなんてないよ、と。

だから、

“Every market is unique.”

すべてのマーケットがユニークだと言い返した。

そしたら、その通り、と賛同してくれたが、

わかっていないよ!という思いで、説明した。

“However, Japan is much less westernized than it looks. At least, less westernized than most of other Asian countries such as China, Hong Kong, Singapore, etc.”

日本は見かけほど、西洋化していません。少なくとも、中国や香港、シンガポールの方がずっと西洋化しています。

そして、日本で仕事したいなら、日本人の言うことを聞くべきた。 日本人の話す内容を、「なるほど」と思って聞いてほしい。それが、結局、25歳で日本のビジネスをわかっていなかった自分が何年もかけて、わかったこと。

残念だけど、日本はかなり特殊だ。

ただ、世界共通して言えることは、郷に入っては郷に従え、それが、国際ビジネスに限らず、どんなビジネスにも言えることなのだろう。どうしても従いたくなければ、その場所、その分野でのビジネスは諦めたらいい。

技術者のインド人とのやり取りの話に戻ると、最終的に私が逆上してしまった。彼は結局、日本人をバカにし、うちの会社をバカにし(会社のサイズのせいか、Webサイトに彼が期待するようなセキュリティ分野の情報が記載されていなかったせいか)、たぶん、私の性別や年齢(本当は40代なのだけれど、外国人には20-30代にしか見えない)から、私をバカにし、終始、失礼だった。

そして、自分が肝に銘じなければならないのは、同じことを他の人にしてはいけないということ。国、国籍、人種、性別、年齢、会社のサイズ、外見、いろいろ、そんなことで判断せず、人の話をよく聞き、真摯に受け止めるべきことは受け止め、どうしても納得できないことは賢く受け流し、よく考え判断し、決して、人や会社や国をバカにしてはいけない。

仕事で訪れたゴールドコースとにて(文章とは関係ありません。)
仕事で訪れたゴールドコースとにて(文章とは関係ありません。)

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